マッチングアプリしてる人に読んでほしい「傲慢と善良」辻村深月 映画化決定

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マッチングアプリしている全員に読んでほしい!現在の恋愛観に関して考えさせられる一冊📕

本と著者を簡単に紹介

傲慢と善良(朝日文庫) 辻村深月  ~人生で一番刺さった小説~と話題本

本の紹介↓↓ 

婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》

引用元:Amazon

著者の紹介↓↓

辻村深月(ツジムラ・ミヅキ)

1980(昭和55)年、山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業。2004(平成16)年に『冷たい校舎の時は止まる』でメフィスト賞を受賞してデビュー。2011年『ツナグ』で吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で直木賞、2018年『かがみの孤城』で本屋大賞を受賞。ほかの作品に『ぼくのメジャースプーン』『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』『盲目的な恋と友情』『ハケンアニメ!』『傲慢と善良』『琥珀の夏』『闇祓』などがある。

引用元:新潮社

こんな人に読んでほしい!!

読み終えた感想

大学時代の親友から「今の俺たち(恋愛拗らせ中)に絶対突き刺さるからぜひ読んでほしい!」と言われ読み始めました。実際読んでみて主人公西澤架と自分自身、重ね合う点が多く心苦しくなりました(笑)でも率直に読んで良かったと思いました。現在の恋愛観に関してすごく考えさせられる一冊です。以下、特に心に刺さったことを書いていきます。

・婚活に関して

架「婚活につきまとう、『ピンとこない』って、あれ、何なんでしょうね」
小野里「ささやかな幸せを望むだけで、と言いながら、皆さんご自身につけていらっしゃる値段は相当お高いですよ。ピンとくる、こないの感覚は、相手を鏡のようにしてみる、皆さんご自身の自己評価額なんです。」

引用元:傲慢と善良 小説の一部抜粋

小説で主人公の架と結婚相談所の小野里が交わした会話の一部です。
ハッとしました。自分も親友と恋話をするとき「なんかピンとこない」とよく口にしていましたが、これは自己評価額にも当たるのだと痛感しました。マッチングアプリ経験者の私ですが、会う前と会ったときの印象が違い、行き詰まったことがよくありました。この小説を読むまで自分自身、自己肯定感はそれほど高くないと思っていましたが、本当は自己愛が強く、無意識に自分に見合う相手ではないと「傲慢」になっていたのだと気付かされました。自己評価額が高いのだ、となんだか核心を突かれ心苦しくなりました。これからは、こんな傲慢な自分を良いなと思ってくれる人に感謝しなきゃと考えさせられました。(;_;)

もうひとつ思ったことは、「通常の恋愛」と「マッチングアプリの恋愛」との違いです。
通常の恋愛は、普段生活を送る中で出会う人が対象で徐々に好きになっていく自然な恋愛。
そしてマッチングアプリは、時間とお金、労力をかけてマッチし、そこから「この人をこれから好きになっていけるか」とはじめから恋愛ありきなもの。正直とても疲れます。できることならアプリでなくごく自然に出会い恋愛したいと思ってしまいます。
マッチングアプリの場合は、出会って数回で価値観、容姿、趣味、学歴など様々な点を総評し判断しないといけません。けっこうタイミングと直感が大事で体力・精神ともに擦り減り疲れます。そして残酷なほど、自分が良いなと思った人が現れても急に音信不通になったり断られたりします。逆も然り。
マッチングアプリ経験者の自分がアドバイスできることは、そんなに期待しないことと、疲れているときは頑張らないことです。切り替え大事。ちゃんと自分磨きしていれば、必ず出会いはあるし、良い方向へ物事動くものです٩( ”ω” )و

育ってきた環境の違い・大切さ

真実の家庭環境(親の存在)

真実の姉「母にっていうより、その頃は真実にイラついていた。― 親に子離れさせないのは、真実が望んでるせいもあるんだなって。母は真実を思い通りにしたいけど、真実だって母の言う通りにしていたい。共依存っていうと大袈裟だけど、それに近いものを感じて、もう私が何をしても無駄なんだろうなって、その時に思い知っちゃった」
真実の姉「親の望んできた『いい子』が、必ずしも人生を生きていく上で役に立つわけじゃないんだよ」

引用元:傲慢と善良 小説の一部抜粋

物語の中で主人公の恋人、真実(まみ)の両親の存在がなかなかに厄介でいろいろ考えさせられます。
大学を卒業後、両親の伝手で就職する真実。真実には姉がいて、はやくから一人暮らしを希望し上京した姉と、ずっと実家暮らしの真実。恋愛に関して二人の境遇が対比的で、育つ生活環境の大切さを痛感しました。読んでいて、親と子供の距離感ってめちゃめちゃ大事なんだなと何度も思いました。自分たちの価値観を押し付けて、それが正義だと思い込み、いつまで経っても我が子を自立させてあげられない家庭が多いのも事実。
一人暮らし経験の有無は、恋愛はもちろん社会的自立など多少差が生じるものだと思ってしまいます。正直なところ、一人暮らしはお金もかかるし贅沢ではあるけれど、それ以上に得られるものが多く、自立した大人になるために経験しておくべきだと強く思いました。
また、親子同士依存しすぎていないか今一度よく考えようとも感じました。結局、自分の人生は自分で決断し歩んでいくもの。何が正解かなんて誰も分かりません。だからこそ、後悔しないよう自分の意思を大切にしましょう。

架と元恋人(アユの存在)

アユ「架くんは私と結婚するつもりある?」
架「そんな先のことまで考えてるの?」「いずれは、とは思ってるよ。だけど今すぐどうっていうのはちょっと考えられない」
アユ「別れたい」「もう遅いよ。私はもう待てない」

引用元:傲慢と善良 小説の一部抜粋

いやーーこのシーンは実体験も重なり、二人の別れるまでのやり取り、心情描写がめちゃめちゃ刺さりました(T_T)。アユとは、架が職場の飲み会で知り合った元恋人です。アユから結婚したいと言われ、それを「プレッシャー」に捉えてしまう架。後々、自分の認識の甘さと傲慢さを痛感することになります。失って気付かされる大切な存在。いままでの生活は当たり前ではなかったと。アユは現実をしっかり見て人生設計を立てていたのに対して、架はそれを「怖い」と捉え、結婚を先延ばししてしまい別れを告げられるシーン。胸が熱く苦しくなりました。
今恋人のいる皆さん、結婚話になったときは必ずごまかさない!曖昧にしない!ようにしましょう。傲慢さを今すぐ捨てましょう。別れて一生会えなくなるか、結婚して一生一緒かの二択です!後者が一人でも多くなることを願います٩( ”ω” )و

まとめ

傲慢と善良って?

傲慢と善良とは何なのか。意味を調べると、傲慢とは自分が他人よりも優れていると思い、見下したり横暴な態度をとること。善良とは正直で素直なこと。嘘をつかずまっすぐな心で行動することを指します。意味で見ると、人はみんな善良であるべきだと思うはずです。私自身も常に善良でいたいと感じます。
しかしこの本を読み終えて、果たして善良でいることが正解なのか、かえって善良さが人を傷つけていないか(主に恋愛面)と感じるようになりました。ときには、傲慢さを押し出すことも正解なのではないか、そもそも自分の思う傲慢が、他人から見ると善良になっていたり?他人に自分の価値観を押し付けるのも良くないけど、従いぱなしも良くない。「傲慢と善良」難しいですね。。紙一重なのかな(-.-)

ジャンルは大恋愛小説!?

恋愛に行き詰っている人に限らず、恋愛上手くいっている人、恋愛まだな人、もう結婚している人とにかく「恋・愛」している人全員に読んでもらいたい本です。自分の恋愛観を見つめ直せる本です。ミステリー要素もありハラハラドキドキがたくさんです。自分自身の醜さを認めざるを得なくなります(笑)
ところどころナイフで心刺されるシーンあります(笑)感情表現が巧みでとても面白い一冊です。みなさんも是非!!っ・ω・)っっ・ω・)っっ・ω・)っ

傲慢と善良 辻村深月

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